
Ubuntu日本語フォーラム
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Ubuntu 20.04 から 22.04 へバージョンアップするため、
外付け USB HDD/SSD にインストールを行いました。
何かの参考になればと思い、手順を記しておきます。
# 多少抜けているかもしれません。すみません。
目標
[◆]GPT で作成し、BIOS/MBR にも UEFI にも対応
[◆]PC本体のみなら内蔵HDD/SSDから Windows、外付けHDD/SSD接続時は Ubuntu を起動
BIOS/MBR な中古PCでインストールしましたが、
UEFI専用(MBR非対応)PCでも起動できました。
ただし、たいていBIOSの設定が必要です。
メーカー・シリーズ・機種により設定方法が異なりますので各自でお調べください。
PCの起動時に毎回手動で起動デバイスの選択が必要な場合もあります。
長所
◎シンプルな構成でわかりやすい
◎USB外付けなので他のPCでも利用できる
短所
△外付けHDDが必要、そのぶん費用がかかる
△DVD-RドライブとDVD-Rメディアが必要
外付けHDDでもSSDでも基本的な手順は同じです。(以下、HDD/SSDをHDDと記述)
# 今回は別の外付けSSDにインストールした Ubuntu 20.04 を使いましたが、
ライブDVDを作成できればその後の手順は同じです。
※印の作業は必須ではありませんが、今回の例では行いました。
■準備作業(必須ではないが推奨)
※内蔵HDD、外付けHDDのバックアップ(手順略)
# 今回は Clonezilla を使いました。
HDD単位、またはパーティション単位でまるごとバックアップできます。
# 外付けHDD は書きつぶす前提ですが、
購入時の状態でパックアップを作っておくと
後でデータ用に転用したときにプリインストールのユーティリティが使えることがあります。
・バージョンアップであれば、旧バージョンのバックアップも
※内蔵HDDのパーティションテーブル等のバックアップ(手順略)
… HDD先頭から1MiBと、HDD末尾の33セクタ(1セクタ=512バイト)
# 別途USBメモリなどにバックアップしておくと、起動しなくなった場合にしばしば助かります。
HDD全体のバックアップからも復元は可能ですが、時間がかかります。
■インストールDVD(=ライブDVD)を作成
◆日本語Remix ダウンロード
http://www.ubuntulinux.jp/products/JA-Localized/download
から
ubuntu-ja-22.04-desktop-amd64.iso 2022-05-02 12:06 3.2G
をダウンロードします(リンクをクリック)
※インストールの検証
Ctrl+Alt+T で端末を開き
sha256sum <ファイル名> [Enter]
(しばらく時間がかかります)
a028574e7d2e2234828fbecc77b967c643ae23b24e5b5a69ad03d61a11e5caaa
であれば正常です。値が異なっていればファイルが壊れています。
◆DVD-Rに書き込み
今回は K3b を使いました。
# Windows では標準機能で DVD-R の書き込みができると思います。
・Ubuntu Software から K3b をインストール
・ドライブに空の DVD-R を挿入
・[田](= Super Key = WindowsではWindowsキー)、k3b [Enter] で K3b を起動
# または、(Dockの一番下、9点アイコン)アプリケーションを表示する、
K3b をダブルクリック
(なければ[PageUp][PageDown]またはマウスホイールで次画面/前画面から探す)
(他のアプリケーションの起動も同様)
・ファイル選択画面から
ubuntu-ja-22.04-desktop-amd64.iso
を選んでダブルクリック
→ MD5sum の計算が始まるのでしばらく待ちます。
5d7ec68d68f6972217347e490cf5ff71
になるはずです。
・※ [レ]書き込んだデータを検証 にチェック
[開始]をクリックすると書き込みが始まります。
■ライブDVD起動
[電源オフ]でPCをシャットダウンし、
作成したDVD-Rを挿入してPCを再起動します。
必要ならば、DVDから起動するように起動デバイスの優先順位などを変更します。
ライブDVDから起動すると、GRUB メニューが表示されます。
◆方法1
GRUB メニューから
[Try Ubuntu with Japanese input support](2番め) を選び、
[E]を押す
→ 起動オプション編集画面
[↓]キーで
linux /casper/ ……
で始まる行(4行目、この行は4段にわたっている)に移動し(戻るのは[↑])、
[→]キーで次の部分(splashの後)にカーソルを動かし(戻るのは[←])
…… splash --- ……
という部分に fsck.mode=skip を追加します。
(このときキーボードは英語モードなので[=]は[^]キーで入力)
…… splash fsck.mode=skip --- ……
としてから[F10]キーを押すと起動が始まります。
約10分でデスクトップ画面が起動しました。
◆方法2
[Try Ubuntu with Japanese input support]を選んで [Enter]
これだけでも起動しますが、30分以上かかるようです。
■関係ないHDDははずしておく
# Ubuntu 旧バージョン用のHDDを接続していて、
(旧)swapバーティションを使う設定でインストールされてしまったことがある
■インストール先のHDDをGPT形式に初期化する
<!!>HDDの内容はすべて削除されます
・Ubuntu Software から GParted をインストール
# ライブDVDにはプリインストールされている
・インストール用の外付けHDDを接続する
・[田]、gparted [Enter] と入力して GParted を起動
・パスワードを入力
# ライブDVDからはパスワード不要
・(メニュー)GParted、デバイスを更新
→GPartedが各HDD/各パーティションを調べ直すので待つ
・(右上)ドロップダウンリストからディスクを選択すると、
パーティションのマップと表が表示されるので
今回インストールするHDDを選択 … 今回は /dev/sdb だった
# 識別しやすいのでメーカーや容量の違うHDDを購入するのがコツです
・デバイス、パーティションテーブルの作成
「新しいパーティションテーブルの作成」
新しいパーティションテーブルの形式を選択: gpt [適用]
<!!>クリックするとHDDの内容はすべて削除され、
元に戻せないので、その前によく確認する
◆EFIシステムパーティション(=ESP)を作成する
… インストール後は /boot/efi にマウントされます
未割り当て 領域を選択
パーティション、新規
{新規パーティションの作成}
前方の空き領域(MiB): 1
# テンキーが入らないことがある。そのときは[NumLock]を押す
新しいサイズ(MiB): 511
# 少し多すぎるかも。200くらいで十分といわれている
# 今回の例ではインストール直後の使用量は約6.6MB
作成: 基本パーティション
Partition name: ESP
ファイルシステム: FAT32
ラベル: ESP
# name と ラベル は他のデバイスと重複しない名前にするとよい
[追加] … この時点では実行されていない
(ウインドウ下部のステータスバーに 1件の操作を保留中 と表示)
編集、保留中の全ての操作を適用する をクリック
(または 緑の(レ)アイコン をクリック)
{デバイスに対して操作を適用}
本当に…よろしいですか [適用]
{保留中の操作を適用しています}
→(中央に小さな字で)全ての操作が無事完了しました
と表示されたら[閉じる]
●フラグの設定
作成したパーティションを選択、パーティション、フラグを編集
[レ]boot
[レ]esp
[はずす]msftdata
他のチェックは全部はずして [閉じる]
# 実際には boot だけクリックすればよい
※データパーティションの作成(必須ではない)
# ここで、データ用のパーティションを作成しました
(Ubuntuのインストール時に作成することもできます)
# Windowsとのデータの受渡し用、バックアップ用、
データの長期保存(頻繁にバックアップしないもの)などに便利です
<設定例>
パーティション、新規
前方 120000 作成 基本パーティション
サイズ 833324 name FAT833
後方 0 システム fat32
位置合せ MiB ラベル FAT833
# 次の順序で設定する
# (1)マウスでファイルシステムを FAT32 にする
↑↓キーで FAT16 を通過すると、新しいサイズ が変更される為
# (2)前方=120000
… 後で Ubuntu 22.04 のインストールに使う領域です。
今回は約120GBにしました。(80GB以上推奨)
# 必要ならば (3) name、(4)ラベル も設定する
… 他のデバイスと重複しない名前にするとよい
[追加]、[適用]
・GParted を終了
■Ubuntu 22.04 のインストール
(デスクトップ)[Ubuntu 22.04 のインストール]をダブルクリック
(インストール) (左欄、下にスクロール)日本語 [続ける]
(キーボードレイアウト) Japanese/Japanese [続ける]
(アップデートと他のソフトウェア) ●通常のインストール、
※ [はずす]インストール中にアップデートをダウンロードする
# まずは早く結果を見たいのでスキップ
[続ける]
・場合により、次のような警告が出ます
{使用中のパーティションをアンマウントしますか?}
> /dev/sdc
> アンマウントしないとパーティションの操作はできません
[はい]
… 安全のためアンマウントします
(待ち)
(インストールの種類)
○Ubuntu を Windows10 とは別にインストール
○ディスクを削除してUbuntuをインストール
●それ以外 を選んで[続ける]
(インストールの種類 - パーティション表)
# 先ほど ESP パーティションを作成したHDDを探してください
# 今回の例では /dev/sdb がインストール先のHDDでした
# /dev/sdb でない場合は、sdb の部分を sdc や sdd などに読み替えてください
(ディスクは /dev/sda、 /dev/sdb、…
/dev/sdb の中のパーティションは /dev/sdb1、 /dev/sdb2、…
とパスが割当てられていきます)
# ディスク/パーティションの用途が分からなければ、
[田]、disk [Enter] で「ディスク」(gnome-disk-utility/UDisks)を起動して
調べるとよいかもしれません
(/dev/sdb1 efi の下)空き領域 を選択、(表の左下のボタン)[+]
{パーティションを作成}
サイズ 120000 MB … 好みのサイズを入力してください。今回は約120GBにしました
… インストール直後のサイズは約12.6GBになります
… 最低20GBくらいは必要でしょう (80GB以上推奨)
新しいパーティションのタイプ: 基本パーティション
新しいパーティションの場所: この領域の終点
… この前側にGRUB領域が作られることがあるため
利用方法 ext4ジャーナリングファイルシステム … Ubuntu の標準
マウントポイント: / … ルートディレクトリ
[OK]
→パーティション表に /dev/sdb3 として予定が表示される
# 上でデータパーティションを作成していなければ /dev/sdb2 になります
ブートローダをインストールするデバイス /dev/sdb … この外付けHDD
# この設定は(忘れがちですが)重要です
# /dev/sdb でない場合は、sdb の部分を sdc や sdd などに読み替えてください
確認して、[インストール]
{ディスクに変更を書き込みますか?}
> 以下のデバイスのパーティションテーブルが変更されます:
> SCSI7 (0,0,0) (sdb)
> 以下のパーティションテーブルは初期化されます:
> SCSI7 (0,0,0) (sdb) のパーティション3 を ext4 に
# ディスクの接続順やパーティションの作成状況によってディスク番号・パーティション番号・パスは異なります
確認して、本当に確信が持てたら [続ける] をクリック
(どこに住んでいますか)[Tokyo]、[続ける] … タイムゾーンの選択
(あなたの情報を入力してください)
あなたの名前 と パスワード を入力、
パスワードの確認 に同じパスワードを入力
[続ける]
(待ち)
> ファイルをコピーしています...
… 約15分 …
{インストールが完了しました}
# 実際にはここで ※[試用を続ける] を選んでパーティションテーブル等とESPのバックアップを行いました
[今すぐ再起動する]
指示にしたがってライブDVDを取り出します
■初回起動
・必要ならばPCの起動中にBIOSや起動デバイスを設定します
GRUB 2.06 のメニューに Ubuntu が表示されれば、まずは成功でしょう。
◆初回起動時設定
「オンラインアカウント」 ※[スキップ]
「Livepatch」 ※[スキップ]
「Ubuntuの改善を支援する」
※するなら ●はい [次へ]
「Ubuntuへようこそ」
(プライバシー、位置情報サービス) ※(オフ) [次へ]
「準備完了」[完了]
◆ソフトウェアの更新 … 初回起動時設定の途中、自動的にウインドウが現れる
> Ubuntu 22.04 のリリース後に、ソフトウェアがアップデートされました。今すぐインストールしますか?
> 459.1MBダウンロードします。 [今すぐインストールする]
(待ち)
> インストールを完了するには、コンピューターを再起動する必要があります。
[すぐに再起動]
■追加作業(必須ではないが推奨)
※外付けHDDのバックアップ(手順略)
※外付けHDDのパーティションテーブル等とESPのバックアップ(手順略)
別途USBメモリなどにバックアップします
※バージョンアップの場合はこの後、
データのコピー、アプリケーションのインストールと設定を行います
# お疲れさまでした
オフライン
#1 訂正
50行目
※インストールの検証
↓
※ダウンロードファイルの検証
193行目
[はい]
… 安全のためアンマウントします
↓
[いいえ] … インストール先ディスクでなければ関係ない
むしろパーティションが変更されないので安全
213行目
… インストール直後のサイズは約12.6GBになります
↓
… インストール直後の使用量は約12.6GBになります
232行目
# ディスクの接続順やパーティションの作成状況によってディスク番号・パーティション番号・パスは異なります
↓
# ディスクの位置(どのUSBコネクタか)や接続順、パーティションの作成状況によってディスク番号・パーティション番号・パスは異なります
オフライン